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2018.09.28

お世話になった取引先担当者の初盆に、個人として送ろうと思いますが、 どうしたらよいですか?

 取引先の担当の方が今年の春にお亡くなりになりました。僕が右も左もわからない新人だった頃、マナーや仕事の進め方など丁寧に教えてくださり、また僕が大失敗したときも、この方のフォローのお蔭で助けていただきました。それだけに訃報を聞いたとき、とてもショックを受けました。間もなくお盆の季節。僕から何か送りたいけど、何を送ったらよいか迷っています。

得意先の方ですと、会社として送るのが一般的ですよね。それでも個人で送りたいということは、よほどその方から大きな影響を受けたのですね。まるで恩師のような気がします。

私も昔お世話になった得意先の方に恩師のように感じている方がいました。どんなものを送ればよいか、初盆という意味も含めて考えてみましょう。

1. お盆の意味

お盆の中でも「初盆」は特別です。

そもそもお盆とは、故人があの世である「彼岸」から、この世である「此岸」にお帰りになることをいいます。私たちにとっては故人をお迎えして、ひとときのおもてなしをし、そしてまたあの世にお戻りになる際に、お見送りをすることです。

初盆とは亡くなってから初めて迎えるお盆のこと。ご遺族にとっても節目の一つとなる供養です。故人は残された家族や知人が心配かもしれません。家族や親せきが仲良く集まり、元気な姿を見せるのも供養の一つです。

そんな初盆の意味も踏まえて、何をお送りするのか考えてみましょう。

 

2. お供えものの種類

ご先祖様をおもてなしするために「品を供える」、それがお供えものの意味です。おもてなしには、「五供(ごくう)」とよばれる次の5つが良いとされています。

これらには様々な説があり、たとえば、お線香はお戻りになる際の道しるべになるとも言われています。目印となるように珍しいお線香をお供えするのも趣があって良いかもしれませんね。

 

 

3. メリットとデメリット

お供えものには、いろいろな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

特にデメリットは受け取られた方の立場になって考えることが大切です。場所をとる、食べきれない、など先方の住環境や家族構成などがわかると品物を絞り込みやすくなります。それらの情報がない場合は、かさ張らず、かつ賞味期限のないお線香やロウソクが無難かもしれませんね。

お供えもの メリット デメリット
お線香

「香りが穢れをはらう」「仏様の食べ物になる」など供養としての意義が深い。

供えられたまま開封されないこともある。
香りが苦手な方もいる。

お花

高級感がある。
遺族の心を慰める意味合いもある。

香りが苦手な方もいる。高価。
虫がつくことがある。
置き場所をとってしまう。
食べもの 親族で分けやすい。
お盆の場合はお土産の意味合いも含まれる。
賞味期限がある
ロウソク 「炎で不浄を清める」「煩悩の闇に光をあてる」など供養としての意義が深い。 供えられたまま開封されないこともある。
火事の心配

 

4. 予算

次に予算を考えてみましょう。

個人で送る場合の一般的な相場は、3,000円~5,000円といわれています。

ただし、これはあくまで目安です。大切なことは、故人への感謝の心です。その気持ちが伝われば、金額や形式にこだわる必要はありません。たとえば「恩師が好きだったお酒」「恩師の人柄がわかるエピソードを交えた手紙」などは、より感謝の気持ちが伝わるお供えになるのではないでしょうか。 

受け手側への心くばり

予算はあなたの財布にかかわる重要な問題ですが、ここでも大切なのは受け手の立場になることです。いくら予算に余裕があり、あなたの思いが強くても、ご遺族からすれば、「よく知らない人から、高価そうなものをいただいた。お返しはどうしよう?」というように、相手に余計な気を遣わせるようなことは慎みたいものです。

また、初盆はともかく、翌年以降も送り続ける場合にも配慮が必要です。先方は毎年「お返しはどうしよう?」と悩むことになりかねません。もし、あなたの思いがそれほどまでに強いのであれば、一度は訪問してご遺族の方にあなたの思いを理解していただいた上でお送りするなど段階を踏んではいかがでしょうか。

あるいは、二年目以降は手紙で気持ちを伝えるようにするなど、あなたの気持ちの押し売りにならないようにしましょう。 

 

5. 品物だけが供養ではない

品物を送ることだけが供養ではありません。たとえば、あなたが得意先の仕事に一生懸命取り組むことも供養の一つといえます。
あるいは印象に残っている教えを実践する、さらにはその学びを受け継いでいくことも立派な供養です。学んだことを今度はあなたが伝える番です。

これらは一つの考え方ですので、あなたに合った供養を見つけてくださいね。

 

6. まとめ

いかがでしたか?お悩みは解決したでしょうか?
もう一度ポイントをおさらいしましょう。

  • 初盆とお供えもの、それぞれの本来の意味を知っておく。
  • 受け手側への配慮も大切。
  • 品物以外での供養もある。

大切なことは品物そのものよりも、故人への感謝の心を持つこと。
あなたなりの供養ができると良いですね!

 

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