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2019.02.10
尊敬する上司のお父様の初盆にお供えをしたい。何がよいでしょうか?(30代男性既婚)
上司(Aさん)には仕事のことはもちろん、人生の道標のようなことまで教わり、私の人生で最も尊敬できる方です。そのAさんのお父様が今年の春に亡くなりました。葬儀に参列した際、Aさんの頬を伝わった一筋の涙が忘れられません。と同時にAさんと飲みに行ったときに仰った「俺は親父の背中をみて育ったんだ」という言葉が思い出されました。もうすぐお父様が亡くなって初めてのお盆がやってきます。ぜひお供えをしたいと思いますが、初盆のお供えには何がよいのでしょうか。
私も尊敬している上司がいますので、お気持ちがよくわかります。上司のために何かしたいというその気持ちを大切にし、どんなものがよいか、初盆という意味も含めて考えてみましょう。
1. お盆の意味
お盆の中でも「初盆」は特別です。
そもそもお盆とは、故人があの世である「彼岸」から、この世である「此岸」にお帰りになることをいいます。私たちにとっては故人をお迎えして、ひとときのおもてなしをし、そしてまたあの世にお戻りになる際に、お見送りをすることです。
初盆とは亡くなってから初めて迎えるお盆のこと。ご遺族にとっても節目の一つとなる供養です。
2. お供えもの
初盆には故人を無事にお迎えできるよう、仏壇にお供えものを用意します。 お供えものはどんなものがよいのでしょうか。
・食べもの
お菓子や果物が一般的です。
ここでの注意は3つ。
・お盆の時季は食べものが傷みやすいので、なるべく日持ちするものに。
・ご親族にお下がりとして配られることが多いので、小分けできる物が望ましい。
・仏事なので赤や黄色なと派手な色は避ける。
また、個数について「奇数はよくない」と言われます。諸説紛々ではありますが、相手方が気にされることもあるので偶数で揃えておいた方が無難でしょう。
・お花
花は、白が基本です。もし色を混ぜるなら、紫か青くらいまでとされています。
ですが、故人が好きだった花を送るときは、白や青でなくてもよいですが、やはり派手な色の花は避けましょう。
・お線香・ロウソクなど
お線香の煙はあの世とこの世の道しるべ、ロウソクの炎は故人がお帰りになる際の目印になると言われています。無事にお帰りになるように、という意味を込めてお供えしましょう。
また、「初盆のときは、お供えものを多くいただくので、同じものにならないように配慮して選びましょう」とよく言われますが、親戚であればともかく、そんなことが分かるわけもなく、したがって配慮のしようもありません。あなたが贈りたいと思うものが一番です。
■ 予算
個人で送る場合の一般的な相場は、3,000円~5,000円といわれています。
律儀なあなたのこと、「尊敬するAさんのために、ここはフンパツして5,000円以上の品物を!」とお思いかもしれませんが、あまり高価なものはかえって気を遣わせてしまう事にもなります。「部下から上司」であれば3,000円でも充分かと思います。
■ その他
お供えものに一筆を添えて、故人を悼む気持ちとともに日頃の感謝の気持ちを述べてはいかがでしょうか。また、品物ではありませんが、あなたが仕事に一生懸命取り組むこともある意味、供養の一つです。「自分の教えを受け継いだ息子の部下が真摯に仕事に取り組む姿を見せる」こと。すなわち、あなたが仕事で頑張ることも一つの供養といえるのではないでしょうか。
いかがでしたか?
大切なことは品物そのものよりも、上司への感謝と故人の冥福を祈るその気持ちです。それにしてもここまで慕ってくれる部下をお持ちの上司Aさんも幸せな方ですね。