大学時代の恩師の四十九日。連名でお供えをしたいけど、何を送ったらいい? (30代男性)

 大学時代のゼミでお世話になった恩師が亡くなられてもうすぐ四十九日。連名でお供えものを送りたいけど、まず何をしたらよいのかわかりません。その上、母から連名で送るときは注意しないといけないことがあると言われ、パニックです。

 

何から手をつけたらよいかわからない状態なのですね。やるべきこと、お供えものの選択の2つに分けて、考えてみましょう。

1. 方法

ポイントは2つです。「誰が取りまとめ役になるのか」「連名の人数」この2つを決めないと前に進まないので、最初に決めます。

■取りまとめ役

グループ連名でお供えものを送るなら、取りまとめる人が必要ですよね。あなたが率先して取りまとめ役になるのか、他の方になってもらうのかにより、何をするか変わります。

取りまとめ役になれば、やるべきことがいくつかあります。
・賛同してくれる人を募ります。
・代表で手紙を書き、お供えものを選んで送り、それぞれから集金します。
・お供えものを送り、全員の入金を確認する。
・入金確認後「お供えものを送りました。みなさまからのご入金も確認しました」と発信する。

また、気をつけたいことは、取りまとめをする人の気持ちと周りとの温度差です。恩師に対しての想いもさまざまですので、全員一致とはいかず、意見が割れる、なかなか送るものが決まらない、集金がない、などもめることもあります。どのように意見をまとめ、恩師への想いを伝えるかがあなたの腕の見せ所です。思いの外、大変な仕事ですが、お世話になったみなさんが恩師を思い出し、感謝の心を新たにするきっかけになります。その労を引き受けるのもご供養になるのではないでしょうか。誰かに取りまとめ役になってもらう場合でも、これらを踏まえてスムーズに進むよう手伝ってあげるときっと喜ばれます。

■連名で送る人数

あまり人数が多いとなにかと大変ですので、2名~8名くらいが無難ですね。発送するなら、「○○大学△△ゼミ一同」など誰かわかるよう明記しましょう。

この2つが決まったら、次はお供えものの選択です。

 

2. お供えものについて

いよいよ本題のお供えものについてです。

■お供えものの種類

ほとんどの場合、お供えものは、①食べもの ②供花 ③お線香・ロウソクなどに分けられます。

①食べもの
おまんじゅうなどのお菓子や果物が一般的です。故人が好きだったものやみんなで分けられるものもオススメです。

②供花
花は、白が基本です。もし色を混ぜるなら、紫か青くらいまでとされています。ですが、故人が好きだった花を送るときは、白や青でなくても良いでしょう。

③お線香・ロウソクなど
お線香はあの世とこの世の道しるべになると言われています。故人が迷われないようにという願いが込められていますので、一般的にお線香を送る方が多いです。

■予算

連名の場合、「@単価×人数」で考えます。みんなでお金を出し合うので、個人で送るときよりも、少しグレードの高いものを選べますよね。一人当たりの予算を考え、安すぎず高すぎないものを候補にあげてはいかがでしょうか。あまりにも高価なものですと、ご遺族に負担がかかります。かといって安すぎると気持ちが伝わらないですよね。物自体の絶対額とのバランスを考えたうえで、仲間と相談して決めましょう。

■のし紙

連名表記する際は、下記のことをわかるように記載します。3名までは全員の名前を書きます。4名以上ですと、「代表者の名前」「○○大学△△ゼミ一同」という書き方にします。何年度の在籍(あるいは卒業)かわかりませんので、発送されるのであれば、送り状に何年度か書かれると良いでしょう。また、「外のし」または「内のし」か迷われるかもしれません。外のしですと、送り主がすぐにわかりますので、オススメです。

■手紙

品物には、手紙を添えた方がよいでしょう。手紙の書き出しは、お悔やみの言葉と恩師のお人柄がわかるエピソード、最後に「お返しは不要ですので、どうかお気を遣われませんようにお願いいたします」など書くと、ご遺族にお返しの心配をさせずにすみます。お供えものを送るなら、四十九日に間に合うように送るのがよいですが、間に合わない場合は、非礼を手紙でわびるなど配慮が必要です。のし紙や手紙などポイントがたくさんあるので、大変ですが、面識のないご遺族に負担をかけては、恩師を偲び、ご冥福をお祈りするせっかくの気持ちが台無しになってしまいます。顔も名前も知らなくても、故人を偲んでくれる教え子がいることがご遺族にとって支えになるはずです。

 

3. まとめ

・誰が取りまとめ役になるのか
・連名の人数
・お供えものは、ご遺族の負担にならないものを
・連名表記をわかりやすく
・手紙で気持ちを添える
・@単価×人数で予算を考える
などを気をつけた上で、四十九日に間に合わせましょう。

取りまとめ役は、やることが多く大変です。なりたがらない人が多いでしょう。繰り返しになりますが、引き受けるのもご供養になりますので、あなたが率先して取りまとめ役になり、みんなを引っ張っていただければと思います。 

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[コラム]お供えものがエンマ様のワイロ?!

死後四十九日間は、故人があの世とこの世をさまよい、あの世では7日ごとに裁きを受けます。その裁きを少しでも良くなるよう供養をします。7度目の裁きである四十九日は、故人がエンマ様から判決を言い渡されます。無事に成仏できるよう祈りを込め、四十九日に法要を行います。

そのときにお供えものを持ち寄るのは、お供えものがなんとエンマ様のワイロになるからといわれています。

 

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