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2019.08.22

お彼岸のお参りは、いつが良いのでしょうか? (30代主婦)

 

義父が亡くなり、今度の9月が初彼岸となります。主人が単身赴任のため、私一人でのお参りとなりアタマが痛いです。というのは、義母との折りあいが悪く、なにかというと私にチクリチクリと嫌みを言うからです。私は子どもを保育園に預けながらスーパーのレジ打ち。シフトも休みもマチマチで、お参りの予定がまだ決められていません。

そこで質問です。お彼岸のお参りって決まった日にちや時間ってあるのでしょうか。そのあたりの一般的なことを押さえておかないと、さらにネチネチとしたイヤミ攻撃にさらされそうでして・・・。

 

嫁姑問題って永遠のテーマなんですね。この機会にお参りの日時だけでなく、お供え物やそもそもお彼岸の意味など、いろいろ予習をされた方がイヤミ攻撃対策になるのでは?

1.お参りのタイミング

春分(秋分)の日を中心とした前後3日、計7日間がお彼岸の期間です。この7日間であれば、どの日であっても良いとされていますが、あえて正式な日を選ぶのであれば、やはり「中日」よばれる4日目、つまり春分(秋分)の日が望ましいでしょう。なお、数ある国民の休日のなかで、この2つの休日は毎年日が変わることにご注意ください。

あとはお義母様のご都合もあると思いますので、2日ほど候補を挙げてお義母様にご相談されるのがよいかと思います。あまり遅い日にすると、イヤミの口実になりかねないので、休日でもある中日とそれより早いめの1日にされてはいかがでしょうか。

また時間帯については、お彼岸の場合は気にする必要がありません。午前でも午後でもOKです。ただし、他の用事のついでにお参りすることは俗に「ついで参り」といわれ、年配者のなかには良い顔をされない場合があります。仮に前後に予定があったとしても、「今日のメインはお義父様のお参りです」という顔をしていきましょう。

さて、ここからは「How toお彼岸のお参り」のエトセトラです。百戦錬磨のお義母様と渡り合うためにも一般常識という武装をするに越したことはありません。

 

2. お彼岸の意味


「彼岸」とはあの世のことで、私たちが生きるこの世は「此岸(しがん)」と呼ばれます。そして、あの世である極楽浄土は真西にあるとされています。太陽が真東から昇り、真西に沈む春分(秋分)の日は、あの世とこの世がもっとも近づく日といわれています。すなわちご先祖様との距離が近づく訳であり、そのご先祖様に会いに行くイメージです。お盆が「ご先祖様おかえりなさい」であれば、お彼岸は「ご先祖様こんにちは」といった感じでしょうか。そのため、この期間に法要やお墓参りをし、ご先祖様の供養をするようになったそうです。

 

3. お供え物

さて、お参りに手ぶらという訳にはいきませんよね。このお供え物選びも悩みのタネの一つです。一般的にお供え物とされるものは、①食べもの ②お花 ③お線香・ろうそく の3種類です。順にみていきましょう。

 

①食べもの

おせんべい、おまんじゅう、羊かん、クッキーなどお菓子が一般的ですが、故人の好物であれば、フルーツやお酒をお供えするのもOKです。

また、お彼岸といえば、ぼたもちとおはぎが思い浮かびます。でも、その日のうちに食べないと固くなってしまうこと、お義母様が既にご用意されている可能性があること、などからあまりおススメはしません。ただし、「他のお供え物に加えてあなたの手作りのおはぎを2切ほど添える」というのであれば、気持ちもこもっていてよいかと思います。

 

②お花

仏花には菊の花がよいとされていますが、白を基本にすれば特に問題はありません。季節の花を選ぶのもよいでしょう。また、色を混ぜるなら紫か青までにしましょう。ただし、故人が好きだった花であれば、選択肢に入れてもよいでしょう。また、見逃しがちなのが花粉。花粉が飛び散ると掃除がメンドウなことと、春の場合は花粉症になる場合もあります。お花屋さんに相談するのがよいでしょう。

 

③線香・ろうそく

お線香はあの世とこの世の道しるべになると言われています。あの世とこの世がつながるお彼岸には最適です。また、食べ物のように賞味期限を、花のようにスペースを気にする必要もないので、迷ったならお線香かろうそくにしましょう。また、最近では絵柄の入ったろうそくや、文字の入ったお線香などを選ぶ人も増えているようです。

 

お供えもの メリット デメリット
お線香

「香りが穢れをはらう」「仏様の食べ物になる」
など供養としての意義が深い。

供えられたまま開封されないこともある。
香りが苦手な方もいる。

お花

高級感がある。遺族の心を慰める意味合いもある。

香りが苦手な方もいる。高価。
虫がつくことがある。
置き場所をとってしまう。
食べもの 法事の場合、親族で分けやすい。
お盆やお彼岸の場合は
お土産の意味合いも含まれる。
賞味期限がある
ロウソク 「炎で不浄を清める」
「煩悩の闇に光をあてる」など
供養としての意義が深い。
供えられたまま
開封されないこともある。
火事の心配

 

4.予算

次は予算を考えてみましょう。

お供えものの一般的な相場は、3,000円~5,000円といわれています。ただ、質問者様の場合はお義母さま対策が重要課題ですので、少しフンパツくらいがよいのでは。


 

5. 掛け紙と表書き

さて、品物選びについては要点を押さえられたかと思いますが、まだ気を抜けません。最後の詰めである掛け紙で不手際があると台無しになってしまいます。
ポイントは4つです。

①「のし」は不要

のしとは、掛け紙の右上に印刷されている、縦長の六角形のアレです。(図参照) のしは、お祝い事にしか使わないため、間違って入れてしまうと大変失礼なことになります。お義母様にとっては絶好のネタとなり、非常識な嫁のレッテルを貼られ、向こう10年はこのネタで攻められることを覚悟しましょう。

②水引の結び方と色。

画像のような「結び切り」にします。一度結ぶと、ほどけない結び方で弔事や結婚など繰り返したくない場合に使われます。色は一般に、関東では黒白、関西では黄白といわれていますが、地域の風習によって様々なので、できれば他の親戚や知り合いの年配の方に相談することをおススメします。

③表書き

水引の上には、「御仏前」「御供」「御供物」などと記します。水引の下には、名前を書きます。苗字だけでもフルネームでも、どちらでもOKですが、親戚間の場合、フルネームもしくは下の名前の方がよいでしょう。また、薄墨で書くのは通夜葬儀まで。それ以外は通常の濃さの筆文字で書きましょう。

④内のしor外のし?

厳密な決まりはありませんが、直接手渡しする場合は、外のしが多いようです。また多くの方がお供えを送られそうな場合は、外のしの方が判別しやすいのでおススメです。

 

いかがでしたか?

いろいろと作法やマナーについてお話ししましたが、なにより大切なことは、ご先祖様への感謝の心をもってお参りすること、そして偲ぶことです。今回であれば、お義父様のお人柄などをお義母様に聞いてみるのもよいでしょう。あなたのその心がお義母様にもきっと(たぶん)伝わる(はず)です。いずれお子様にもその心を教えてあげるのが親としての務めでもあります。

さて、ここまで押さえておけば、お義母様対策は万全かと思います。それでもイヤミを言われたら?そのときは人生勉強の一つとして、観念しましょう。
ご幸運をお祈りいたいします。

 

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